AMD RX 9060 XTの仕様が明らかに

AMDは、2025年6月のComputexにおいてRadeon RX 9060 XTを発表しました。これは、3月に発売された人気モデルRX 9070 XTの後継モデルとなります。この今から登場するミドルレンジグラフィックスソリューションについて、詳細はまだ限られています。

RX 9060 XTは、32のコンピュートユニットと豊富な16GBのGDDR6メモリを搭載しています。主に1080pゲーミングをターゲットとするカードとしては印象的なスペックです。コンパクトな設計により、このGPUは150Wから182WのTotal Board Power (TBP) 定格で効率性を維持しており、フラッグシップモデルよりも大幅に低消費電力です。

コンピュートユニット数の削減と、RX 9070 XTと比較して約半分の消費電力であることを考慮すると、性能への期待は適度に抑えるべきでしょう。AMDは価格や発売時期を明らかにしていませんが、コスト削減が実現すれば、魅力的な選択肢となる可能性があります。

予算重視GPUの争いが激化

AMDが価格を明かしていないにも関わらず、RX 9060 XTはインテルのArc B580およびNVIDIAのRTX 5060と直接競合することが予想されます。これら競合モデルはそれぞれ約250ドルから300ドルの価格帯で、電力消費は145Wおよび190Wです。

これは、AMDが競争力のある価格設定を維持することを仮定すると、RX 9060 XTを潜在的に有利な位置に置くことになります。NVIDIAの競合モデル（8GB）の2倍、インテルの12GB構成よりも多い16GBのVRAMを、同等の価格帯で提供することになるからです。

最終的には性能ベンチマークがその価値を決定づけますが、この大幅なVRAMのアドバンテージは、ゲームのメモリ要求が増加する中で、9060 XTを将来にわたって耐えうるものとする可能性があります。AMDが適切な価格性能バランスを実現すれば、発売時に最も説得力のある予算重視GPUオプションとして登場するかもしれません。